コンテストについて
トミー「岩渕さん、コンテストで賞を取られてますが どういったきっかけでコンテストに出されようと思われたんですか?」
岩渕さん「先ほど話しました、リンゴ協会主催で毎年開催されてて サンフジ部門、個人部門、団体部門、立木部門というのがあって」
トミー「立木部門?」
岩渕さん「成ってる姿、形がいかに美しいかを競う部門です」
トミー「なんか、空手の型みたいな感じとか」
岩渕さん「です。そんな感じです。(笑) で、9年ぐらい前かな、ちょうど葉とらず部門というのができて、それで、出してみようと思ったんです。 それで、2年目に一応優勝ということで」
トミー「2年目ですか、すごいですね」
岩渕さん「とはいっても、応募が60ぐらいなんでそんなでも」
トミー「いやいや、60団体ぐらい出される中で、1位か2位をずっと続けてるわけですよね それって、すごいですよ」
岩渕さん「そこに関しては、環境が整ってたのだと思います。」
トミー「と、言いますと」
岩渕さん「やっぱり宅配に力を入れていたのが大きいと思います。 宅配をする上で、選果するわけですけど 宅配に関しては、すべて私が選果します。 なのでリンゴの出来の良し悪しを目で見て手で触ってと」
トミー「なるほどですね。元々がリンゴ協会で学ぶことが出来なくって それでYさんの所へ習いにいって、 そこでりんご作りへやり方、情熱はもちろん 宅配とかもやってて驚いて 販売の仕方も教わって、宅配を始められて、 直でお客さんと接触しつつ 次にご注文いただけるかプレッシャーを感じながら 出荷の際、ご自分で確認する その普段の流れの中で どんどんとリンゴを見る目が肥えてくるし また、それがいいリンゴを作りたいという モチベーションにも繋がってると思うんで・・・ なんて言うんですかね、なるべくして成った、と言うか、 獲るべくしてして獲った、と言うか」
岩渕さん「まぁ、そう言っていただけると嬉しいですけど とにかく私にとってよかったのは Yさんから、リンゴの育て方から販売からすべて教えてもらったからです。」
今後のことについて
トミー「では、改めてお伺いしますが今、何を大切にされてますか?」
岩渕さん「やっぱり人との繋がりですね。 私の師匠であるYさんとか今、60ぐらいなんですけど 今年81歳になられるKさんなんかも、凄くいいリンゴ作っておられて 情熱もすごいんです。 他にも同世代の群馬、山形、長野の方々とのつながりも大事ですね 『リンゴ作りは人作り』はと言う言葉があって リンゴって一年に一回しか作れない 上手くも行くし、上手くいかないこともあって、それをどうしたらいいか聞ける環境を作る そこには、同世代だけではダメで ずっと先輩からの話を聞いたり、逆に今の若い方の感性も勉強になるし やれるかやれないかは別として、一旦受け入れると言う環境にいれるのは感謝してますね」
トミー「逆に81歳の方も岩渕さんたちにインスパイアされてるかもですね」
岩渕さん「そうですね、同世代だけでなく、 上からも下からも意見を取り入れつつまた、お互い刺激しあってますね」
トミー「では、若い人たちには岩渕さんがYさんからしていただいたような 何か聞かれたら伝えて行くと言うことを今後は力を入れていきたいみたいなところがあるんですか」
岩渕さん「そうですね、今後若い人たちがリンゴ作りに力を入れて行くためには 環境だったり、情報だったりが大事に成ってきますから」
トミー「では、益々『葉とらず』農家が増えて行くと 若い人たちも定着していきやすいと考えていらっしゃるんですね」
岩渕さん「増えていったら嬉しいですね」
トミー「貴重なお話ありがとうございました。楽しかったです」
岩渕さん「こちらこそ、ありがとうございました」 ====================================================
お話を伺って、すごく感じたのが 「葉とらず」って言うのも変なんですけど とおっしゃっていたところです。 その言葉を聞いて 葉(栄養)とらずと言うより葉(栄養)残しだな〜 などと思いつつ 剪定の技術、摘果の判断 選果する眼 そしてそれを支える人とのつながりを強く感じた インタビューになりました。 いや〜 やっぱり、現場の声を聞くって 面白いな〜と改めて思う 今、そんな感じです!